丸セパ 即納 共栄製作所株式会社のホーム > 共栄ニュース > 共栄ニュース 2026年1月号 -第423号-

科学的根拠のない「健康情報」

 今年もいよいよ師走入り、寒さも本格的になる。風邪などひかないように注意したいところだ。いま、巷にあふれる「健康情報」は玉石混淆(ぎょくせきこんこう)である。食に関するものでは、ご飯は少なく、肉食は控えろ、油はとるな、酒は飲むなとやかましい。昔は正しいとされていた情報が、現代では科学的な根拠がない誤ったものになった事例も少なくない。        

誰が言ったのか、かつて「焦げたものを食べるとがんになる」という話があった。確かに焦げた食品のなかには発がん性物質が含まれるものもあるが、一般的な食生活で食べる焦げであれば問題がなく、いまでは都市伝説になっている。健康診断の項目にあるため、コレステロールの数値に神経質になっている人も多いだろう。従来「卵は1日1個まで」が定説だった。確かに鶏卵1個には210㎎が含まれ、食品の中では多いが、コレステロールの合成がすべて食品によるというような単純なものではない。それは肝臓で多く集められる。食事で吸収されるのは、体内でつくられるコレステロールの3分1から7分の1程度だといわれる。食事でとる量が少なければ体内で多く合成され、逆に食事でとる量が多ければ少なく合成されるという。人体の神秘である。「悪玉」とか、何かとよくないイメージがあるコレステロールだが、実は細胞膜や胆汁酸、ホルモン、ビタミンDをつくるもとになる大切な成分なのだ。朝2個の卵を食べて罪悪感に駆られたこともあったが、エビデンスのない情報だったとは。

 健康雑誌のタイトルを飾る「ダイエット」。減量に向け、ハードな筋トレなどの運動をする人も少なくない。肥満度を表すBMIは知られているが、日本肥満学会では「22」-計算式=体重㎏÷(身長ⅿ)2を適正体重としている。“適正”になるためよく行われるのがご飯を抜く行為である。しかし炭水化物は、効率よく動かすエネルギー源として重要なもので、制限すると便秘や強い倦怠感、集中力の欠如などデメリットもある。

 厚労省の「飲酒ガイドライン」によると、生活習慣病のリスクを高める純アルコール量を1日当たり男性40グラム以上、女性20グラム以上と定めている。どんな科学的な調査・解析をしたのか知りたいものだが、これを超えると脳梗塞やがんになりやすいという。一方、英国の学者による統計研究で「まったく飲まないよりも、適度に飲むことで総死亡率は低くなる」という論文もある。どちらが正しいのか。それにしても過度な食事制限、ストイックな運動、節酒、そんな人生にどんな意味があるのだろうか。

                        <レーダーより>

 

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