丸セパ 即納 共栄製作所株式会社のホーム > 共栄ニュース > 共栄ニュース 2005年4月号 -第177号-

常識を逸脱した価格高騰

昨年は異常といえる台風被害や水災害そして地震災害が多く発生し、異常気象とも言える年でありました。このような大きな災害は人間が地球を壊している証であり、人間の環境に対する一種の報いではなかろうか?

先月号に鉄製品の大きな値上げの記事を載せましたが、ここ3年間の間に高炉・電炉メーカーが再三、再四にわたって鉄製品を値上げしてきました。はじめ頃は国際価格に対して日本価格が安いからとの理由でありました。二度目はスクラップが中国へシフトし中国の旺盛な経済発展の余波のためと言いました。三度目は鉄鉱石及び原料炭の高騰が理由でありました。バブル崩壊以来ここ十数年は、確かに鉄が安価でありました。

しかし、価格を壊したのは誰なのか?鉄は国策の重要な指針であり基幹産業のはずでした。しかし、この3年間を鑑みると、鉄産業の中で一次加工メーカーの高炉・電炉は各社バブル状態となり、値上がりした分だけは空前の増収増益となりました。各メーカーはまだ鉄の相場が国際価格の水準より、まだ安いと言って強気一点張りの姿勢です。我々のような零細加工メーカーでは、なすすべはありません、いわれるままになるしか出来ません。何事にも常識があります。これを逸脱しているように思えてなりません。常識な範囲以内の安定価格設定を心より念じます。