丸セパ 即納 共栄製作所株式会社のホーム > 共栄ニュース > 共栄ニュース 2014年9月号 -第286号-

首都高老朽化に改善の期待

社会資本の老朽化が進んでいる。多くは高度成長期のまさに建設ラッシュの時期に急ピッチで建てられたものだ。高速道路・鉄道・水道管設備・小中学校など多岐にわたるが、今全国でこれらの老朽化が案じられている。そうした中、東京オリンピック開催が決定。

その4ヶ月後、首都高速道路は大規模更新(建て替え、橋梁の架け替え、床板の取り換え)と大規模修繕(構造物全体の大規模な補修)を行う計画を発表した。オリンピック決定を機に予定を前倒して進める事となったこの一大事業。これまでにない規模で行われる本格的な修繕であるため大きな期待が持てる。

アメリカで2007年、建設から40年以上が経つ高速道路が老朽化により崩壊した。我が国の首都高では総延長距離300kmのうち3割(100km)が40年以上経過しており、また、同じ工業先進国での出来事であるだけにその心理的な衝撃は大きい。

更に2012年には中央自動車道の笹子トンネルにおいて天井の崩落事故が起きたことで、インフラの安全性への懸念がますます広がる事になった。それゆえ、今回の工事計画の発表は心強く頼もしく思えるのだ。工事計画は、首都高が現在抱えている償還計画には含まれていないため、新たな財源確保と償還(返済)が加わる。

しかし現在の老朽化に対策を打たずにそのまま損傷が進めば年々その修繕費用は膨らむばかりであり、かえって負担が増加するとともに道路の安全性と国力とを低下させかねない。修繕や架け替えの時期を際限なく延期することが出来ない以上、安全を確保しかつ将来の修繕費の増大を低減させるため、今ここで大型工事に踏み切ることは勇気ある決断だと評価したい。また、建設に伴って経済効果も発揮されることが予想され、橋梁の架け替え・床板の取り替え・その他修繕・補強などに関連して金属部品産業への需要は今後拡大することであろう。

今回は首都高を例に挙げたわけだが、社会資本の老朽化に関わる事情は、道路・鉄道・水道管・病院・学校・公共施設など、分野によって状況が異なるほか、企業か国か自治体かによっても財政事情が異なってくる。

首都高速道路は株式会社になって久しいがきっと今回の計画は無事に成功し大きな成果を得ることだろう。各地域や自治体でもそれぞれの事情に合った対策が練られ、全国的に社会資本の老朽化問題が徐々に解決へ向かう事を願ってやまない。

あらゆる困難を乗り越えてきた日本だ。地力あるものと信じよう。