丸セパ 即納 共栄製作所株式会社のホーム > 共栄ニュース > 共栄ニュース 2003年4月号 -第153号-

鉄材料の高騰による製品価格の影響

昨年の春より、鉄スクラップ価格がトンあたり1万円以上高騰し、それに伴う金属製品価格が軒並み値を上げ、各製品の品不足状態と第2次、第3次の再三の値上げを強いられている状況が続いております。
なぜデフレ状態の日本国において、鉄製品がこのようなインフレ的に高騰するのか?その要因は何なのか、また今後の状況を考えてみました。

① 国際価格(相場)より安い、日本の鉄製品価格。
 今日の日本の鉄製品は、国際価格(相場)より、異常なくらい安い相場で推移していました。例えば、中国や他の諸国と比較してもトン当り2万円程度安い状況の中、各高炉メーカー及び電炉メーカーが、国内価格を国際価格並みに戻す為の、減産体制を行い、在庫調整が進み、一斉に価格の値上げを段階的に実施した。

② スクラップの輸出の増加に伴う国内の鉄スクラップ不足。
 中国は、2008年オリンピック及び2010年万博の開催決定に伴う特需や、急激な経済改革成長により、鉄道や新幹線・高速道路や一般道路のインフラ整備。諸外国からの投資に伴う、マンション、ホテル、商業やオフィスビルの建設等により、鉄の需要が増大し、国内の鉄スクラップが、国内の安い価格より、諸外国の高い価格への輸出へと転じたため、国内の鉄スクラップの不足状態が続き、相場価格が半年の間に10.000円から15.000円値を上げた。

③ 今後の状況と製品価格への影響
 当社が生産しております丸セパはじめ鉄製品の原材料価格は、t当り10.000円~12.000円値上がりし、値上げ率で20%以上となりました。さらに4月分についても3.000円~5.000円の値上げ通知が来ております。当然これらの交渉を認めない場合は、材料の入荷がストップされます。
 当社では、経費の削減等で対応をしておりますが、その範囲の枠を超えており、当社の製品並びに他の製品については、材料値上げ分の製品価格への転嫁をお願いし、ご理解を賜りたく考えております。また、その時期及び内容につきましては、改めてご案内させていただきます。