丸セパ 即納 共栄製作所株式会社のホーム > 共栄ニュース > 共栄ニュース 2007年4月号 -第201号-

これからの鉄製品の市場情勢

いまも中国では毎年10%近くの経済成長が続いています。その背景には、来年度開催の北京オリンピックと2012年開催される上海万博など、国際大会が目白押しで、それに伴う施設建物の建設、ホテルやマンションの建設。また、道路建設や新幹線建設などのインフラ整備の建設が急ピッチで進められ一気に都市開発が進んでいます。まさに建設特需によって、全ての需要が拡大して景気が右肩上がりとなっております。ある評論家の話を聞くと、3年前には人口13億人の1割が年収1000万円稼いでいるとか言われていましたが、なんとその割合が今年中に2割に達するとか?もしそれが本当ならば2.億6000万人が金持ち?実に日本の人口の2倍となります。日本も高度成長の経験をして今日に至っています。当時は、給与も数年で2倍3倍となった時期もありました。当然のように、カラーテレビ・冷蔵庫・エアコン・自動洗濯機・自家用車が飛ぶように売れて一般家庭にも電話が普及しました。また、家庭環境の変化に伴ってインフラが整備され、車が増えるから高速道路、地下鉄が建設されました。

今の中国は、まさに日本の高度成長時代の姿なのです。しかし、決定的に違うことは、人口が日本の10倍以上だと言うことです。それらは、家電から車に至るまで、ここ数年で膨大な需要が起きて、材料やエネルギー不足が拡大し、世界中の国から「物」を輸入しているのが今の中国なのです。

さらに、BRICsと言われているブラジル、ロシア、インドもここ数年で今の中国と同じ状況になると言われています。その影響によってユーロー圏は構造改革も日本以上に進んでいて、昨年頃から景気が拡大しています。日本においては輸出産業の車、建機、家電メーカーの一部が好調ですが、他の産業においては相変わらず不況となっています。特に建築土木業界では金属や非鉄金属、木材、樹脂、ゴム、油業界も価格が高騰して大変な不況業種であります。鉄スクラップにおいては、今年に入ってから4年前の4倍のt/36000円になりました。この厳しい状況はまだまだ続くと考えていたほうがいいでしょう。「女性の生む機械発言」、「月に500万円の水道光熱費」の大臣の先生方に一言「誰のための構造改革をおやりになさろうとされているのか?高度成長を支え世界第2の経済大国の主役は、まさに我々中小、零細企業が頑張ったからではないですか?我々にも景気感を味わえる経済政策をしかりとやっていただきたい。今の日本窮地を救うには、やはり我々しかいません。」